クレジットカード付帯の国内旅行保険の実用性は?役に立つのか?実は適用条件が非常に厳しく、あまりアテにできず、役に立たないことも多いです。詳しく解説します。

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クレジットカードに付帯する国内旅行保険ですが、海外旅行保険とは全く異なり、万が一のときに保険金を得るための条件が非常に厳しいのが普通です。

本日はそのあたりを解説してみます。

カード付帯の国内旅行保険が適用される条件とは?

クレジットカード付帯保険であっても、その保険を引き受けているのはもちろんカード会社ではなく、別の保険会社です。

たとえば…Mileage Plus(マイレージプラス)セゾンプラチナカードは?

それらの保険会社によって微妙に文言は異なりますが、たとえば日本興亜損保が保険を担当しているMileage Plus(マイレージプラス)セゾンプラチナカードの国内旅行保険の適用条件は以下のようになっています。

被保険者が公共交通乗用具に搭乗する以前に、その料金をクレジットカードで支払い、日本国内を旅行中、乗客として公共交通乗用具に搭乗中に傷害を被った場合。 航空機に搭乗の場合は、航空機の搭乗者に限り入場が許される飛行場における傷害事故および飛行機の不時着時の接続交通乗用具搭乗中も含みます。

被保険者が旅館、ホテル等の宿泊施設にチェックインする以前に、その料金をクレジットカードで支払い、またはノークーポンシステムを利用して宿泊施設の予約を行い、日本国内を旅行中、宿泊者として宿泊施設に滞在中に宿泊施設の火災または破裂・爆発により傷害を被った場合。

被保険者が宿泊を伴う募集型企画旅行をクレジットカードにより事前にその料金を支払い、募集型企画旅行参加中に傷害を被った場合。

太字は当サイト。

引用:https://www.saisoncard.co.jp/pdf/futai_hoken/mileageplus_pt.pdf

Mileage Plusセゾンプラチナカードの国内旅行保険は利用付帯なので “料金をカードで支払う” という条件がまず書いてありますがそれは置いておいて…

「公共交通乗用具に搭乗中」とありますが、これはつまり電車やバスに”乗車中に”受傷してないとダメなんですね。自家用車やそのへんの道を歩いている時の怪我はみとめられないわけです。

またホテルでの怪我でも、火災または破裂・爆発による傷害じゃないとダメなんです。ホテルで滑って転んだ怪我などはみとめられません。

火災または破裂・爆発って冗談じゃないですよね。命を落とすのと紙一重じゃないですか。

唯一「募集型企画旅行」、つまりツアーであれば “参加中の怪我” に対しては保険がおりるようです。

ただしこれらには注意書きがあり、以下のようになっています。

(注) 募集型企画旅行とは、あらかじめ旅行の日程・交通手段・宿泊施設・旅行代金が旅行会社により決められており、参加者を募集する形態の旅行 (〜中略〜) をいい、会社の慰安旅行や業務出張等あらかじめ参加者が決定している旅行は募集型企画旅行とはなりません。

(注) 募集型企画旅行に参加中とは、募集型企画旅行に参加する目的をもって当該募集型企画旅行日程に定める最初の運送・宿泊機関等(募集型企画旅行に参加するために個別に利用する機関は含みません。)を利用したときから最後の運送・宿泊機関等の利用を完了するまでの期間をいいます。ただし、募集型企画旅行の日程から離脱した期間は除きます。

(注) 公共交通乗用具とは、航空法、鉄道事業法、海上運送法等に基づき、それぞれの事業を行う機関によって運行される航空機、電車、船舶等をいいます(時刻表に基づき運行されている航空機・電車・船舶等を指し、タクシー・ハイヤー・レンタカー・社用車は除く)

太字は当サイト。

引用:https://www.saisoncard.co.jp/pdf/futai_hoken/mileageplus_pt.pdf

ツアーの定義まで厳密に定められていますね。

「会社の慰安旅行や業務出張等あらかじめ参加者が決定している旅行」はツアーとはみなされず、これらに参加中にした怪我はみとめられません。

またツアーであっても、ツアー日程内で定められた交通機関や、あるいは現地集合であれば宿泊するホテルなどを利用した時点から保険が対応することになるわけです。

「集型企画旅行に参加するために個別に利用する機関は含みません。」とのことで、つまり自宅からツアー最初の集合場所までの移動における怪我は対象ではないのです。

さらに「公共交通機関」も定義されていて、それは時刻表に基づき運行されている航空機・電車・船舶等を指し、タクシー・ハイヤー・レンタカー・社用車は除く 」とのことなんですね。

楽天ブラックカードの国内旅行保険は?

続いて楽天ブラックカードの国内旅行保険について見てみましょう。

楽天ブラックカードでの決済にかかわらず、国内旅行中(※1)における公共交通乗用具(※2)にご搭乗中の事故、宿泊施設での宿泊中の火災・爆発による事故、宿泊を伴う募集型企画旅行(パッケージ・ツアー)に参加中の事故によって傷害を被られた場合に補償されます。

(※1)「旅行中」とは 宿泊旅行の目的で、自宅を出発される前にホテル・旅行などの宿泊施設への予約を行った場合に補償します。ただし、日帰り旅行や宿泊施設に事前予約をされない場合でも、 公共交通乗用具のチケットを楽天ブラックカードでご購入の場合、ご搭乗中の事故については補償の対象になります。
以下のような場合は旅行とはみなされません。

・通勤・通学中の事故
・日常生活範囲内での買い物や遊興目的の外出中等、旅行を目的としない外出中の事故等

(※2)「公共交通乗用具」とは時刻表に基づいて運行されている交通乗用具のことをいいます。

引用:http://static.card.jp.rakuten-static.com/corp/pc/pdf/prev/p/black_card/protection/domestic.pdf

楽天ブラックカードの国内旅行保険を担当しているのはエース損害保険株式会社ですが、これらの適用条件はMileage Plusセゾンプラチナカードとほとんど同じですね。

楽天ブラックカードの場合は旅行の定義まで決められていますね(笑)。

宿泊先の予約を事前にしていないと「旅行」と認められないようです。

エポスプラチナカードは?

引用ばかりになってしまうので掲載はしませんが、エポスプラチナカードは国内旅行保険の条項がそもそも最初から

・公共交通乗車用具搭乗中傷害事故
・宿泊火災傷害事故
・募集型企画旅行参加中傷害事故

の3種類に分類されて記載されています。

ちなみにですが、エポスプラチナの場合は事故発生から8日後に入院・通院の状態に無い限りは保険金が支払われません(保険金自体は1日目からの分に相当する額が支払われる)。

たとえば事故で怪我をした当日に病院を受診して傷の縫合を受け、7日後に抜糸されて診療終了となった場合、保険金はおりないわけですね。

国内旅行保険の適用条件は非常に厳しい…

プラチナランクのカード3種の国内旅行保険について見てみたわけですが、他のプラチナランクのカードも条件はほとんど同じです。

適用条件が極めて厳しいことがお分かりになるかと思います。

要するに、

・明確に旅行中でなくてはダメで…
・電車、バス、飛行機、船などに乗車中でなくてはダメで…
・もしくは宿泊中でなくてはダメで…
・さらに宿泊中は火災か爆発による怪我でないとダメ

ということなんですね。

マイレージプラスセゾンプラチナカードには楽天ブラックカードのように「旅行」の定義までは書いてありませんが、普通に考えて目的地と宿泊場所を確定・確保してから出掛ける観光以外は適用にはならないでしょう。

公共交通用具に乗車中の怪我って…滑って転ぶ、とかでしょうか?
そうでなければ何らかの事故による怪我ということになりますが、電車やバスの事故なんてイヤですよね、決して軽く済むとは限りませんから。

飛行機の事故に至ってはいわずもがなです。

それに宿泊中の火災や爆発による怪我って…まず命がどうかという問題の気がするのですが…

保険金はどれくらいもらえるの?

ここまでの条件をつけられてどれ位の額がもらえるのでしょうか?

プラチナカードをざっと3種類ほど見てみますと…

マイレージプラスセゾンプラチナカード

・入院日額:5000
・通院日額:2000
・手術:なし

SuMiトラストクラブプラチナカード

・入院日額:5000円
・通院日額:3000円
・手術:5,10,20
5000円102040を手術の種類に応じて掛けた額)

楽天ブラックカード

・入院日額:5000
・通院日額:3000
・手術:なし

です。

 

sumiトラストクラブプラチナカードは手術に対しても保険金が出るのが良いですね。

なおここには載せてませんが、エポスプラチナカードも手術のお金が出ます。条件と内容はSuMiトラストクラブプラチナカードと同じです。

ただ、どれも大きな金額とは言えませんね

もちろん入院・通院しなければならない精神的負担があるところに数千円でも毎日入ればとても助かりますが

クレジットカード付帯の国内旅行保険はアテにできるものではない

このようにクレカ付帯の国内旅行保険の適用条件は非常に厳しいので、正直言ってアテにできるものではない、ちょっとしたオマケのようなものと言って良いでしょう。

また、大抵の方は別個に通常の傷害疾病保険に入っておられるのではないでしょうか?日本国内でのもしもの怪我の場合であれば、普通の傷害保険の方がよほど役立ちますね。

まとめると、クレジッドカード付帯の国内旅行保険は、もしかしたら役立つかもしれないので無いよりはあった方がまぁ良いかなという程度です。

少なくともクレジットカードを選ぶとき、付帯する国内旅行保険を基準にカードを選ぶのは愚かなことといえるでしょう。

他の諸々の条件が同じようなカードのいずれかを選ぶような場合、国内旅行保険が少しでも手厚い方を選ぶ、という方法はアリかもしれません。逆に言うと重要度はその程度です。

※国内旅行保険が自動付帯なら、そこそこのお守りにはなります

唯一「国内旅行保険が自動付帯」の条件だけは、そのカードを所有しているだけで「ツアー中の怪我に対する治療」に対してお金が出ますから、たとえば国内ツアー旅行が趣味で頻繁に行かれる、というような人ならば、けっこう安心できるお守りにはなるかもしれないですね。

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