データのバックアップに使うオンラインストレージを選ぶ時に注意するポイント!

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オンラインストレージサービス

 

大事な写真や動画をクラウド(オンラインストレージ)にもバックアップしておきたい!

でも、どこにバックアップすれば良いのか分からない…。

そう思って放置している人もいるのではないでしょうか。

外付けのハードディスクドライブ(HDD)などにたまにデータを移してそのまま、という人も多いでしょう。

しかし、電子機器の故障はあるとき突然やってきます。

それはPC本体のみならず外付けHDDも同様です。

その時に後悔しても遅いです。ほんっっっとーーーーに遅いです。

そういう時の焦りや喪失感たるや凄まじいものがあります。

かくいう私もバックアップしなけりゃなーと思いつつ、外付けHDDにチョコっとデータを移して放置している時期が長く続きました。

幸いにも本当に大事なデータを入れたパソコンやHDDが故障したことは今までないのですが、ポータブルHDDが突然壊れたことは3回ほどあります。

それらはまあ、たいしたデータ(ここでいう「たいしたデータ」とは、家族写真や思い出の写真・動画など、消えてしまったらもう二度と集められないデータをいいます)ではなかったのですが、それでもしばらく呆然とするんですね。

直後は現実を受け入れられず何度も抜き差ししたり無意味にPC本体を再起動したりしてみるんですが、それでもダメと分かると徐々に凄まじい絶望感に襲われてきます。

この不安を解消するには、複数のオンラインストレージにバックアップしておくことが現実的には最も効果的です

ただ、どのストレージサービスが良いのか?でまた迷ってしまうわけですね。

そりゃ無限に費用があれば信頼性のあるところを幾つか契約しちゃえば良いんですけど、なるだけなら無駄な出費はしたくないですよね。ローカルのHDDにもバックアップは取っておきたいので、そのコストもかかりますし。

ただ、もちろん安ければ良いとは限りませんし、その他にも注意すべきポイントは幾つかあります。

今回は、使用するオンラインストレージサービスを選ぶ際に注意すべきポイントをまとめてみました。

現在使えるオンラインストレージサービス

オンラインストレージサービスは、それなりにメジャーなものでも10数種類以上はあります。

非常に分かりやすい表にまとめてくれているサイトがありました。

無期限にデータを保存するならドコ?オンラインストレージ比較
大容量から容量無制限までオンラインストレージのサービス内容を一覧表にして比較できるようにしました。保存期間はすべて無期限のサービスに限定しているので、いつの間にか削除されてしまっているといった心配がありません。

料金体系は、どこが飛び抜けて高いとか安いとかはないのですが、使える容量と支払い期間の組み合わせはけっこう種類がありますね。

60GBや100GBまでで月額いくらとか、250GBで年額いくらとか、ストレージサービスによって設定が異なります。

会員登録しただけでまず無料で使えるようになる容量、はサービス会社によって2GB~50GB前後かなりの幅があります

ちなみに無料で使用できる容量が50GBで最も多いのはMEGAというオンラインストレージになります。これは比較的有名で、ネット検索しても沢山ヒットしますね。

でもどうやら無条件で50GBということではなさそうですし、信頼性という点で若干不安を感じなくもないです。詳しくはここをお読み下さい。

どれくらいの容量が良いか

これは色々な考え方があるとは思いますが、毎日のように子供の写真や動画をiPhoneで撮りまくったり、週末のたびにデジカメやビデオカメラで撮ったりするような場合、50GBや100GBでは心もとないです。

残りの容量の心配を当面しなくて良いストレージの容量は…

 

ズバリ1TB(テラバイト)である!

 

と私は考えます。

人によっては多すぎる容量かもしれませんが、

「当面はまず心配要らない容量」に「さらに一回り保険を掛ける」

ことをした結果の1TBだと思って下さい。

 

具体的にイメージするためにお金で考えてみましょう。

1円=1MB (メガバイト)とします。

  • 通常のミドルグレードのデジカメで最高画素にて撮影した場合、サイズはおおむね画像1枚につき10MB弱ほどです。つまり画像1枚で10円であると言えます。
  • デジタル一眼レフで最高画素で撮影すると20MBほどの容量、すなわち最高画質で1枚20円です。
  • 動画ですと、最高画素の1080Pで撮影した場合、28分で4GB程度となります(※)。これは4000円を意味することになりなかなか高いですが、普通に家庭で使用する場合、こんな長時間の撮影はそうそうないでしょう
  • 十分に画素数が高い720Pでノーマルの高画質なら、4GBあれば実に1時間23分も撮れてしまいます。

さて、では1TBはどれくらいの金額に相当するのでしょうか?

 

なんと100万円に相当します!

 

1TBであれば当面(場合によっては一生)安泰、という意味がお分かりになったでしょうか。

この観点で考えると、有料でも最大50GBしかないYahoo!ボックスはちょっと心もとなさ過ぎますねえ。

※以下のサイトを参考にしましたが、動画の容量を決定する要素は画素数だけではありませんので、あくまでも参考としてお考え下さい。

http://digital-faq.olympus.co.jp/faq/public/app/servlet/qadoc?QID=003745

データはそのままアップロードできるか?圧縮・加工されるとしてそれは許容できるか?

Googleフォトは、このモバイル時代に最強の動画・画像ファイル用無料ストレージサービスとして名高い存在となっています。

ただし、無料・容量無制限で使う場合、アップロードの際にファイルは圧縮・加工されます
(※有料プランであればファイルの圧縮はありませんが、15GBを超えると容量に応じて課金されます。)

画素数が圧縮される

アップロードの際、容量の大きな画像は1600万画素まで圧縮され、動画もやはり1080pまで圧縮されます。

しかし実際問題として、それは全く問題になるものではありません。

プリンタで写真を印刷する場合、一般に人の目は解像度が200dpi以上の印刷物であれば、ほとんど品質の差を感じることが出来ないと言われています。

例えば400万画素で撮影した画像と800万画素で撮影した画像をA4サイズで印刷した場合、画両者の印刷品質の違いをほとんど識別できないと言う事です。

つまり、A4サイズしか印刷しない場合、800万画素や1600万画素のデジタルカメラはあきらかにオーバースペックだと言えます。

引用元:https://plaza.rakuten.co.jp/dglife/3007/

つまり、A4サイズという大きめの写真プリントでさえ800万画素で既にオーバースペックということですから、Googleが行う1600万画素までの圧縮というのは、少なくとも人間の目で見る限りは全く問題がないということになります。

 

※2019/02/21追記

「1600万画素まで圧縮される」と書きましたが、それはいわゆる画像サイズのことを指した意味であり、Googleフォトの無料プランでは1600万画素以下の画像も漏れなく加工され、実際の容量よりも小さくされるようです。

1600万画素以下の画像でも、デバイス的な解像度は変えずに巧みにデータを減らして容量を節約するわけですね。

とはいえその加工技術は非常に優秀であり、通常サイズで目で見て分かるものではないようです。検証しているサイトもありました。

Googleフォトは「画質が落ちる」 は本当か?驚異の圧縮技術により比較した結果が凄かった。 | デジタル@備忘録
Googleフォト使ってますか?巷では「画質が落ちる」から使わないほうが良いなどと言われていますが実際にはどうなのでしょうか。気になりますよね。超拡大してまで画質の検証を行いましたのでご覧頂ければと思います。多くの方が使っているGoogle
https://enjoy.sso.biglobe.ne.jp/archives/google_photos/

これらを見ると、全く問題はなさそうです。
ただしあくまでオリジナルデータではなくなってしまうということには変わりありませんので、それが許容できるかどうか、ですね。

決まった形式に加工される

画素数の圧縮だけではなく、動画はMP4形式のH.264に圧縮されます。専門的な話は省くと、要するにデータ量・情報量が少ないものに加工されるということです。

とはいえ前述した画素数と同様、人間の目では明らかな違いが分からないレベルです。

やはり「違うファイルに加工されてしまう」という事実を許容できるかどうかがポイントでしょう。

※もちろん様々な専門的加工をするための大元になる特殊なファイルなど、形式自体が重要なファイルを保存する場合には許容はできませんね。

保存期間はどうか?

これが意外と盲点です。

一定期間利用していないとアカウントやデータが削除されてしまうサイトもあるんですね。

まぁ定期的にバックアップする以上は定期的に利用することになって然るべきではあるのですが、複数のクラウドストレージを使っていると、いつの間にかログインしないまま数ヶ月、ということも絶対にないとは限りません。

それに万が一ですが、自分の身に何かあって長期間ログインできないような状況に陥っても、データの保存は継続しておきたいですよね。

そうすると、DropBox、MEGA、Teraクラウドなどは3ヶ月や90日間でデータ削除される可能性があるので、少し怖いですね。

一方で、FINALBOX解約してもアップしたデータ自体は残され、再契約すると保存しておいたデータをまた利用できます。素晴らしいですね。

アップロード容量その他の制限、暗号化の有無はどうか?

アップロード容量の制限

アップロードする1ファイルの容量に制限がある場合があります。その制限がキツくて目立つのはBoxとDropBoxでしょうか。

BOXは無料版だと1ファイルあたり250MBの容量制限があります。

DropBoxも300MB制限があり意外と少ないです。

ただ、有料版を用いるか、あるいは各社が提供する専用ソフトを用いたアップロードであれば容量制限はGB単位になるか無制限になります。

アップロード容量制限を気にするのは無料で使いたいと思っている人だけで良いでしょう。

通信量の制限

他には、たとえば先出のBoxは1ヶ月あたり10GBの通信制限があります。要するに1ヶ月あたり10GB分しかデータをアップ・ダウンロードできないということですね。

家庭用の写真や動画ならまず大丈夫だと思いますが、その他の動画や大容量のデーたを頻繁に出し入れする場合は足かせになる可能性があります。

データ暗号化の有無

データの暗号化は今の時代、して欲しいですよね…。

ほとんどのストレージサービスは暗号化対応していますが、MediaFireは無料版だと暗号化なし、Yahoo!ボックスは基本的に暗号化してくれないようです。

信頼性はどうか?

こればっかりは客観的な評価がしにくいんですけど…よく分からない欧州のサイトとかはちょっと心配ですよね。

たとえば前出のMEGA。

かつてMegauploadというサイトがありました。

オンラインストレージサイトとしての機能もありましたが、実際は動画・音楽やソフトをここに違法にアップロードし、それを不特定多数がダウンロードするというかたちで主に使われていました。

2012年にその中心人物が著作権侵害で逮捕され同サイトは閉鎖となりましたが、その人物が新たに開始したストレージサービスがMEGAです

今は違法ダウンロードに使われていることはないと思いますが、安心してデータを預けられるか?と言われると躊躇する人もいるのではないでしょうか。

 

ちなみにこのMEGA無料で50GBを使用できるという情報がネット上で沢山ヒットするのですが…公式サイトを見ると

・MEGAsyncインストールで20GB

・友人招待で10GB

・モバイルアプリ使用で15GB

という条件があります(2018/9/18現在)。これはつまり、無料なのは合計45GBということでしょうか?しかも

180日後に期限が切れます

という但し書きが付いており、これが容量追加の締切りなのか、180日で無料分が無くなってしまうという意味なのかイマイチよく分からないです。

しかし、ともかく無条件で50GBを無料で使えるというわけではないようですし、「無料」をうたいながらも諸条件が必要だったり何らかの期限が設定されているというのは、信頼性という点であまり安心できない気がします。

その点、国内のオンラインストレージサービスなら安心感がありますよね!

TeraクラウドFINALBOXなどが国内企業です。

ただ、日本は自然災害が多いです。

先日の北海道の地震に伴う停電に際し、さくらインターネットが非常電源を用いてサーバを落とさず乗り切ったことが話題になりましたが、そこまでの備えを全ての会社がしているとは限りません

考え始めたらキリがないですが、一抹の不安は残る人もいるでしょう。

 

TeraCLOUDの公式サイトには

TeraCLOUDのサーバーは、耐震、セキュリティ等の厳しい基準をクリアした日本国内のデータセンターに設置しています。

国内サーバーを使用することで、万が一の事態にも迅速に対応することができます。

引用:https://teracloud.jp/ja/about.html

とあり、ここにサーバ選定基準も載っていますが、実に厳しい基準を設けています。まず安心だとは思いますが、国内サーバだけというのは管理・品質としては非常に安心できますが、自然災害等に備えたデータ分散という観点では不安材料にならないとは言えません。

FINALBOXは海外サーバも利用しているようです。が、まさにこの文章を書いている今現在(2018/01/13)、なぜか公式サイトに繋がりません。こういうことがあるとちょっと不安にはなりますよね(笑)。※今現在(2019/01/16)には普通に繋がります。

ちなみにFINALBOXの公式サイトでは

使用頻度によりファイル階層化を行った上で外部ストレージ(日本国内、海外複数拠点)にもバックアップを行なっています

引用:https://finalbox.net/index-jp.php

とあります。海外複数拠点へのバックアップというのは考え方にもよりますが、少なくとも分散化という点では有利です。ただし、海外という簡単には行けない場所にあるということや、サーバやそれを格納する建造物などに対する物理的な被害(破壊・破損や盗難など)の懸念は国内サーバよりも大きいかもしれません。

ただ、本当に大事なデータというものは、それが完全に失われてしまうことが何よりも怖いことなので、個人的には分散化の範囲が大きい方が安心できる気がします。

 

過去に、キングソフトが運営していたKDriveというストレージサービスが個人向けサービスを終了したという出来事がありました。

いきなりサイトが飛んだとかではないのですが、それなりの量のデータを預けていた個人は対処に追われた人もいたのではないかと思います。

他にも、国内外問わずオンラインゲームの会社が突如サービスを終了してニュースになったりしますが、基本的にどれも一企業に過ぎない以上、突然のサイト閉鎖やデータ損失などのリスクは常にあります。

この点で信頼性が高いのはまず絶対に潰れないような世界的な企業ということになるでしょう。

具体的にはGoogleドライブ、Amazon drive、One drive (Microsoft) などでしょうか。

データの利用規約はどうか?

これも一時期話題になりました。

例えばGoogleの利用規約です。

本サービスにユーザーがコンテンツをアップロード、提供、保存、送信、または受信すると、ユーザーは Google(および Google と協働する第三者)に対して、そのコンテンツについて、使用、ホスト、保存、複製、変更、派生物の作成(たとえば、Google が行う翻訳、変換、または、ユーザーのコンテンツが本サービスにおいてよりよく機能するような変更により生じる派生物などの作成)、(公衆)送信、出版、公演、上映、(公開)表示、および配布を行うための全世界的なライセンスを付与することになります。このライセンスでユーザーが付与する権利は、本サービスの運営、プロモーション、改善、および、新しいサービスの開発に目的が限定されます。

引用元:https://policies.google.com/terms

要するに、預けたデータを複製・変更・出版・公開などを行う権利をGoogleに与えることになるということです。

しかし、常識的に考えて世界的超大企業であるGoogleが個人のデータを無断で公開したりはしないでしょうし、そんなことをしたら大問題になるでしょう。心配はほとんど要らないと思います。

ただ、もしそうされても文句は言えないよということに同意しないとサービスは利用できないのは確かなのです。

他のストレージサービスも類似の規約の記載がある場合が多いです。

少し前の情報ですが、解説してくれているサイトがありました。

https://lblevery.com/sfn/work/onlinestorage-terms/

では国内オンラインストレージサイトの規約はどうでしょうか?

 

TeraCLOUD

本サービスをお客様に提供するため、当社はお客様のファイルの同期及び保存についてお客様の承諾をいただく必要があり、お客様は、本サービスの共有またはURL共有の機能を利用する場合、本サービスの提供をするために必要な範囲内で、同期または保存することを選択したファイルの使用、複製、送信、頒布、保存及び保管し、お客様が指定したファイルを他者に複製、送信、公表及び頒布することを、当社に対して承諾するものとします。

引用元:https://teracloud.jp/ja/provision.html

 

FINALBOX

また当社は、一部のファイルのプレビューにあたりGoogleドキュメントビューア機能を利用しています。これらのファイルをプレビューする場合は、利用者は、Googleの利用規約に同意することになります。

引用元:https://finalbox.net/index-jp.php

やはり、同様の規約となっていますね。
現実的な心配はほとんど無いとはいえ、一抹の気持ち悪さは拭えない人もいるでしょう。

私もそうです(笑)

なんかこういうの、気にしちゃうんですよね~。

速度はどうか?

オンラインストレージですので、当然データのアップロード、ダウンロード時の通信速度は気になるところです。

通信速度に関しては個人の環境が影響する部分も大きいのでひとくちには評価はできませんが、通信速度を同じ環境で毎年測定されている方がいらっしゃいました。

https://takumi9942.net/blog/?p=483

時間帯を分けて複数計測した平均値を…とかの厳密な測定ではないですのであくまで参考ですが、Googleは速い、teraCLOUDはそれに次いで速い、という傾向はあるようですね。他はまちまちのようです。

ただ速度に関しては、よほどデータを頻繁にアップ・ダウンロードするのでもない限り優先度は低いのではないかと個人的には思います。


 

以上、クラウドストレージサービスを選ぶための注意点をまとめてみました。次は諸々を考慮したうえで私が何を選んだか?についてまとめてみたいと思います。

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