先日、ようやく自宅マンションのバルコニーの洗浄を行うことができました。
使ったのは高圧洗浄機として名高いケルヒャーです!
ケルヒャーはバルコニーの洗浄を謳った商品も出していますが、マンションではなく戸建てのベランダを想定しているようです。
マンションでケルヒャーを使った報告というのはあまり多くなく、ある不動産屋さんはマンションのバルコニーではトラブル回避のために高圧洗浄機を使ったことがないと言っていました。
確かに、マンションのバルコニーで高圧洗浄機を使うには色々な注意が必要です。今回はそれらに関して具体的にまとめてみました。
はじめに:ケルヒャー サイレント K3 ベランダ
うちはマンションなのですが、前々からバルコニーの掃除をしたいと思っていました。
まだ築2年に満たないものの、雨風の影響や室外機からの排水でそれなりにバルコニーは汚れます。すっきり掃除したいとは思うのですが、スロップシンク(外壁に設置されたシンク:通常は水栓もある)付きでもない限り水源の確保が難しいという難点がまずあります。
キッチンとバルコニーが比較的近い場合、長いホースを用いてキッチンから水を採るという方法もあります。ただ、それだけでなく掃除には大きいデッキブラシなども必要でしょうし、長いホースとデッキブラシはそれなりに場所を取る取り回しも大変なうえに、スッキリと落ちにくい場合もあるとなるとどうしても二の足を踏んでしまいます。
というわけでずっと後回しにしていたのですが、あるときにバルコニーにタイルを敷きたい!と思い立ち、じゃあその前に一度すっきりキレイにしたい!と思ったわけですね。
ちなみにタイルというのは、お手軽かつ簡単に敷けるTOTOのバーセアというものです。
さて、バルコニーの水洗いについて水源やブラシの問題を解決してくれ、かつ体力的にも負担が少なく掃除ができるアイテムがコレです。
高圧洗浄機として名高いケルヒャーです。
サイレント ベランダ K3という、作動音が比較的小さめというのがウリとなっている機種です。
まぁ、ケルヒャーを使う場合であっても水源の確保やホースの準備などはあるのですが、それらに関してはコチラ別の記事で解説しています。
マンションのバルコニーで高圧洗浄機は使って良いか?
ご存知の方もいるかと思いますが、マンションのベランダでの高圧洗浄機の使用は、厳しい見方をするとグレーゾーンです。
バルコニーは防水構造ではない
マンションのバルコニーは一般的に決して「防水」を謳ってはいません。
たとえばバルコニーに水が溜まってしまうほどの行為をして万が一下へ漏れた場合、水を使った方の責任が問われます。
とはいえバルコニーの継ぎ目にはきっちりコーキングがしてあるはずですし、吹き込んだ雨風が下階へダラダラ漏れるようなことはないようになっています。実質的には「生活防水」と言って良いと思いますし、高圧洗浄機を普通に用いた程度で漏水が起こることはほぼありません。
またマンション管理士さんの書かれた記事などでも、高圧洗浄機を住人でシェアしてバルコニーを洗浄する案に関するものがウェブ上でヒットしたりします。通常の仕様ではまず問題ないはずです。
ただし一般的にバルコニーは「防水構造」ではないことは覚えておかねばならず、バルコニーでの高圧洗浄機の使用は自己責任となり、万が一漏水した場合は責任を負うということも忘れてはいけません。
管理規約の確認が必要
また、重要なのが管理規約です。
マンションの管理規約をよく確認してみましょう。
そこで「バルコニーへの放水」や「高圧洗浄機の使用」が禁止されている場合もあります。管理規約上で禁止されていたら、残念ながら諦めるしかないでしょう。
うちのマンションの場合は、それらに関して明らかな記載はありませんでした。
しかしながら、十分に注意して使用することは大前提です。
必要な事前の準備
バルコニーで高圧洗浄機を使う前に必要な準備は、水漏れを防ぐために種々の隙間を塞ぐ、いわゆるマスキング(目張りする)作業に尽きます。
バルコニーの種類や構造によりますが、マスキングは以下の3箇所に注意して行いましょう。
手すりの隙間をマスキングする
バルコニーの手すりには色々なタイプのものがあります。
最近多いタイプは、手すりが透明や半透明のパネルになっており、バルコニーの床部とはやや隙間が空いている造りのものでしょうか。
パネルではなく格子状になっているタイプもポピュラーですね。
画像出典:http://mansion-kaishuu.nohara-inc.co.jp/service/work/balcony/
いずれのタイプも隙間がありますね!マスキングしない場合はこれらの隙間から水しぶきが外に漏れる場合があります。
水しぶきが漏れた場合、そのときの風向きや下階の換気の状態(サッシと他の窓を開けて通風をとっている状態など)によっては、下階のバルコニーや室内にまで吹き込む可能性があります。
ですので、手すりパネルの隙間や格子の隙間は可能な限りマスキングする必要があります。
マスキングテープとビニール材を用いるのが簡便でオススメです。
ビニール剤はゴミ収集袋を用いると良いでしょう。
ごみ収集袋を切り開いて1枚にし、さらに必要な幅を切り取り取ったのち、手すり直下の側溝の側壁部分にマスキングテープで貼り付けることで、隙間を塞ぎます。
これがマスキングの基本方法です。
ただ、狭い隙間ならこれで十分ですが、格子状の手すりは広範囲を覆う必要が生じてきますよね。
そういう場合には、マスキングテープとビニールが一体になったものを使うと良いでしょう。
簡便にマスキングができ、非常に便利です。車や壁の塗装の際に使われているもので、ホームセンターなどでも販売されています。
これを用いて、格子状の手すりは上の方まで広範囲をマスキングしましょう。
避難ハッチ(避難はしご)のマスキング
マンションのバルコニーには、非常時に階下のバルコニーへ降りることができるはしごが設置してあります。はしごは折り畳まれてバルコニーの床部に埋め込まれており、非常時にはそのはしごを下階のバルコニー床まで伸ばして下階に降りるわけですね。
画像出典:http://www.naka-kogyo.co.jp/products/ladder/tascarl_spc.html
マンションの構造によっては自室のバルコニーに避難はしごがない場合も稀にありますが、ほぼ設置してあると言って良いですね。
避難はしごのハッチにはチェーンやチャイルドロックが掛けられていることはありますが、基本的には手で持ち上げることで簡単に開くもので、密閉構造ではありません。実際にやってみてください。
高圧洗浄機の放射水を直接当てたりしてしまったら、ハッチ開閉部の隙間から水が入り込んで下階に漏れ出てしまうでしょう。なので避難ハッチの隙間を塞ぐことは必須です!
ここは手すりパネルと違い、避難ハッチとその枠の周囲という狭い範囲を洗浄機の水圧に耐える方法でマスキングする必要があります。
オススメは、マスキングテープと梱包用透明ビニールテープを併用する方法です。
梱包用透明テープには高い強度がありますから、放射水を狙って当てでもしない限り破けて水が這入り込むようなことはないでしょう。
ではマスキングテープは何に使うのか?
避難ハッチを透明テープの粘着剤から守るためです。
梱包用透明テープの粘着力は非常に強く、避難ハッチや枠の金属部分に直接貼った場合、剥がした後も粘着剤がこびり付いて除去しづらく、放置するとそこに汚れが付着して非常に汚れたりすることもあります。
よってまずマスキングテープを貼り付け、その上から梱包用透明ビニールテープを貼るようにしましょう。
分かりづらい画像で申し訳ありませんが、ビニールテープがマスキングテープの上に貼られていることがお分かりになるでしょうか?
模式図を描くと以下のようになります。
いずれのテープも2〜3枚を重ねて貼っておくと安心です。
バルコニー隔て板の隙間のマスキング
これも、該当するマンションは注意が必要です。
バルコニーがどのように隣の住戸と隔てられいてるかは様々ですが、コンクリートの壁などではなく非常時に蹴破ることができる薄い隔て板でバルコニーが隔てられている場合、隔て板の周囲には隙間があることが普通です。
画像出典:http://www.varuken-tokyo.co.jp/goods/enlarge/h_037.html
この画像だと、隔て板と床、および壁、手すりとの間に隙間がありますね。光が漏れてきているので分かりやすいと思います。
自宅のバルコニーを洗った水は当然この隙間から流れ込むでしょうし、放射水が直撃すれば水しぶきがかなりの勢いで隣のバルコニー内へ飛んでしまいます。
よってその部分の隙間もマスキングする必要があります。
マスキングは避難ハッチ部と同様に、マスキングテープの上から梱包用透明テープを貼り付けるようにすると良いでしょう。
放射水を直接当てないのならば細いマスキングテープで塞いでおくだけで良いですが、周囲に放射水を当てる予定がある場合はやはりマスキングテープ+梱包用透明テープの組み合わせで塞いでおく方が安心です。
準備が終わったら高圧洗浄機で洗いましょう!
ここまで準備したら、あとはケルヒャーで掃除するだけです。
今回は洗浄機付属のデッキブラシはほとんど使用せずに、高圧水だけで汚れをほぼ落とすことができました。
注意としてはひとつだけ、テープだけでマスキングしてある部分には水を直接放射しないようにしましょう。それだけを心掛けければ、他に厳密な注意は要りません。
以上、マンションのバルコニーで高圧洗浄機を使う際の注意でした。
本記事の途中でも触れましたが、ケルヒャー サイレント K3 ベランダの使用準備、使用感・使用法などについては以下の記事でレポートしております。
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